みなさんカンピロバクターってご存知でしょうか。
意外と身近な食中毒の菌です。
よく生肉を食べて感染することが多いこの菌、
生肉が好きな方は少し注意が必要です。
そこで今回はカンピロバクターに感染した場合の治療法や、
治療期間、感染、発症中の食事についてまとめてみましたので御覧ください。
カンピロバクターに感染した場合の治療方法は?
日本で食中毒になる原因で最近多くなっているのは、カンピロバクターという菌です。
カンピロバクターは、鶏、牛、豚といった食肉用の動物、犬、猫といったペットの体の中にいます。
主に鶏やレバーなど、生肉や十分に加熱されていない肉から感染しますが、ペットの排せつ物からの感染もあります。
また、肉にしっかり火を入れても、生肉を調理したまな板や菜箸などの調理器具や手から感染することもありますから、こまめに洗うようにしてください。
カンピロバクターの症状は、下痢や嘔吐、腹痛、発熱などです。
カンピロバクターの治療方法は基本的に自然治癒です。
下痢や嘔吐、発熱から脱水症状にならないよう、白湯や経口補水液、スポーツドリンクなど、水分をたくさん摂るようにします。
あまりひどいようなら、病院で点滴も行います。
下痢の症状は菌を体の外に出すためです。
下痢止めを飲むと、菌が体に留まり、悪化の原因になります。
自己判断で飲まないようにしてください。
下痢に対する対症療法としては、ビオフェルミン剤などの整腸剤がでることがあります。
幼児やお年寄りで発熱が高い場合は、解熱剤を使用します。
また、症状がひどい場合や長引く場合は、抗菌薬が処方されることもあります。
基本的に症状は1週間程度で治まります。
しかし、まれに髄膜炎、感染性関節炎、ギランバレー症候群などの合併症を起こすこともあります。
カンピロバクターの治療期間はどれ位?
カンピロバクターに感染してしまった場合、潜伏期間は2日~7日と長いうえに幅があります。
感染して3日目くらいから症状が出る場合が多いようです。
その後の治療期間は、人によって様々です。
早ければ2日ほどで治まることもあり、長くても7日ほどです。
幼児やお年寄りなど、抵抗力が弱い方が長引く傾向にあります。
また、カンピロバクターは感染力が強いので、一人が感染すれば、家族も感染してしまう可能性があります。
食べ物からでなくても、排せつ物からも感染します。
手洗い、消毒をしっかり行ない、二次感染しないように気を付ける必要がありますが、潜伏期間が長いため、知らずに菌をばらまいていることも。
普段から手洗い・消毒を心がけましょう。
カンピロバクターに感染すると、突然の下痢から始まることが多いです。
最初のうちは1日に6~10回、人によってはそれ以上に下痢が起こります。
下痢に血便が混じることもあります。
下痢は、菌が体から出きるまで続きます。
このとき、下痢止めを飲んでしまうと、菌が排出されないため、かえって長引くことになります。
カンピロバクターは症状が下痢、嘔吐、発熱、腹痛といった風邪の症状に似ているため、食中毒と気づかないこともあります。
症状が重い、下痢に血が混じるなど、普段の下痢と違うようなら、すぐに病院に行って検査しましょう。
カンピロバクターの治療中の食事はどうすればよい?
カンピロバクターに感染したとき、治療中の食事は消化のいいものを食べるようにしましょう。
水分は必ず摂らないと、脱水症状を起こしてしまいます。
白湯やスポーツドリンク、経口保水液など、こまめに飲んでください。
整腸作用のあるリンゴジュースや、お茶ならカフェインの少ないほうじ茶や麦茶もお勧めです。
症状がひどいときは食事は無理に食べず、おもゆ(おかゆの上澄み)やみそ汁、野菜スープ(野菜はつぶしたもの。
キャベツ、ニンジンがお勧め)などで栄養を摂りましょう。
冷たいものは体を冷やすのでよくありません。
温かいものを摂るようにしてください。
食欲が出てきたら、おかゆや茶わん蒸し、リンゴやバナナをつぶしたもの、と少しずつ増やしていきましょう。
しっかりと煮たうどんもお勧めです。
食べない方がいいものは、消化の悪いものです。
果物ならミカン、キウイ、野菜はゴボウ、キノコ、サツマイモ、レンコン、ねぎなどの食物繊維の多いものが消化によくありません。
また、豚肉、牛肉など肉類は栄養があるから体に良いように思えますが、やはり消化が悪いので、止めておきましょう。
タンパク質なら鶏肉、白身魚、豆腐などがお勧めです。
菓子やジュース、コーヒー、牛乳なども消化に悪かったり、刺激になったりして胃腸に良くありません。
どれだけ消化に良く、体に良いものでも、一度にたくさん食べると害になります。
少しずつ、ゆっくりと、しっかり噛んで食べるようにしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
意外と身近なカンピロバクターでの食中毒。
あれ?食中毒かなと思った時は吐くのは止めず、
水分補給はしっかり行いましょう。
身近な人にも移さないように手洗いなどはしっかり心がけましょうね。