みなさんカンピロバクターってご存知でしょうか。
感染性腸炎の原因菌の一種で、簡単に言うと食中毒になる菌なんです。
最近ではノロウィルスの次に感染が多いと言われています。
意外と気をつけないといけない病気なんですよ。
そこで今回はカンピロバクターの感染経路、人から人にうつるのか?や、
潜伏期間についてまとめてみましたので参考にして下さい。
カンピロバクターの感染経路とは!?
カンピロバクターは食中毒を起こす菌の一種で、ペットや食肉用の動物など、身近な動物の腸内に住んでいます。
感染すると、下痢や発熱、おう吐などの症状が現れます。
カンピロバクターの感染経路は、いくつかあります。
一番多いのが、生肉を食べての感染です。
火の通りきっていない半生の肉も安全ではありません。
特に鶏肉やレバーを食べての感染が目立ちますが、牛や豚の腸内にもカンピロバクターは存在しますので、生で食べるのは危険です。
また、生の肉を調理したまな板や菜ばしや包丁、肉を触った手を洗わずに使うことで、感染することもあります。
肉の中心が70度で1分間以上、肉が白っぽくなるまで火を通せば大丈夫です。
二つ目はペットからの感染です。
犬や猫もカンピロバクターに感染します。
症状が出ていなくても、ほとんどのペットは腸内にカンピロバクターを持っています。
ペットと遊んだり、フンを片づけたりした後に、手を洗わずに食べ物を食べる、ペットに口移しでエサを与えるなどして、カンピロバクターに感染することがあります。
ペットに触った後は石けんで手洗いをかかさず、いくら可愛くても、ペットへの口移し、キスは止めましょう。
三つ目は井戸水を飲んでの感染です。
井戸水に汚染された水が入り、それを飲んで感染します。
井戸水以外でも、湧き水や川の水も、周りに動物のフンがあってフンから水が汚染されている可能性があります。
きれいそうに見えてもそのまま飲まないようにしましょう。
カンピロバクターの感染!人から人にはうつるのか?
カンピロバクターは空気感染はしません。
感染した人のくしゃみやせきで飛んだ唾液からうつるということもありません。
しかし、感染した人からまったくうつらないというわけでもないのです。
では、どうやってうつるかというと、感染した人の便や、トイレの後、手を洗う前に手でさわったもの(トイレの水洗レバー、蛇口、ドアノブ、電気のスイッチなど)からです。
トイレに入ったり、感染した人の便の始末をしたりした後は、しっかりと石けんで手洗いをしましょう。
床などが感染者の便で汚れた場合、手袋を使って掃除を。
消毒薬には弱いので、一般的な消毒薬で拭いておくと安心です。
また、下痢の症状が収まっても、カンピロバクターは腸内にまだしばらくの間、残っていますから、油断大敵です。
カンピロバクターは感染力が強く、少しの量でも感染します。
カンピロバクターはインフルエンザのように人から人へと大流行するものではありませんが、家族の間でうつる確率は高いです。
特に小さいお子さんやお年寄りは、感染しやすいですから気をつけてください。
カンピロバクターの潜伏期間について最短では?最長は?
食中毒の潜伏期間は菌によって変わりますが、たいていは原因のものを食べた数時間後、長くても2日以内には症状が現れます。
しかし、カンピロバクターは100個くらいで感染するというのに、菌が増えるまで=潜伏期間が長く、最短で1日、長いと7日後です。
ちなみにO-157も潜伏期間が長く、4日~8日です。
カンピロバクターは平均的には2日目か3日目に症状が出ます。
中にはまったく症状を現さず、健康なまま保菌し続ける人も2割ほどいます。
また、カンピロバクターは下痢などの症状が治まった後も、しばらくの間、腸内に菌が残ります。便から出る菌もなくなりません。
いくら潜伏期間が長くても、自分が菌を体内に入れたなどわかるわけありませんから、その間に発症を防ぐことは無理なことです。
ですから、カンピロバクターに感染しない一番の予防は、まず菌を体内にいれないことです。
ごく当たり前のことばかりで難しいことはありませんので、今日からでも実行してみてください。
1. 生肉を食べない。しっかりと加熱する。
2. 生肉の状態で使った器具は、洗剤を使ってすぐに洗い、熱湯消毒する。
3. まな板は肉と野菜で別のものを使う。
4. 冷蔵庫の中では、肉汁がこぼれないよう、他の食べ物につかないように保管する。
5. 調理の前はもちろんのこと、調理の途中でもこまめに石けんで手を洗う。
6. 生水は飲まない。煮沸してから飲む。
7. ペットと遊んだり世話したりした後は、手を洗う。
8. トイレの後は手を洗う。水洗レバーやドアノブなど、手を触れるところは、こまめに消毒をする。
9. 菌への抵抗力をつけるため、規則正しい生活をする。
まとめ
いかがだったでしょうか。
意外と身近なカンピロバクターでの食中毒。
生のお肉って好きな方もいらっしゃいますね。
ただし、こういったリスクがあることも頭に入れておきましょう。